✟「母の優しさ」・・老婆百合の最後の奇跡・・
- 3月27日
- 読了時間: 3分
百合は長い人生を生き抜いてきましたが、その日が彼女の最後の日となりました。彼女は自分の部屋のベッドで静かに横たわり、孫が優しく手を握っていました。
突然、部屋全体が優しい白い光で満たされました。その光の中から、百合の母親の姿が現れました。年をとることなく、若々しく美しいままの姿で、彼女は百合に微笑みかけました。
「百合、お待たせしてごめんなさい。さあ、一緒に帰りましょう。」
「待ってたの。お母さん。きっと来ると信じてた。」
百合の目には涙が溢れていましたが、その瞳は穏やかで若かりし頃の
満ち溢れた愛に満ちていました。彼女は孫の手をゆっくりと離し、微笑みながら言いました。
「ありがとう、私の大切な孫よ。あなたにはこれからも素晴らしい人生が待っているわ。おばあちゃんはもう大丈夫。お母さんが迎えに来てくれたの。」
孫は涙を流しながらも、百合を強く抱きしめました。「ありがとう、おばあちゃん。私はおばあちゃんを一生忘れません。」
百合は最後に優しい微笑みを孫に向けて、母親の手を取りました。その瞬間、百合と彼女の母親は美しい白い光と共に静かに消えていきました。
孫は涙を流しながらも、心の中で感謝と愛を感じていました。彼女は百合から学んだ大切な教訓を胸に、これからの人生を生きていく決意を新たにしました。
そして、部屋は再び静寂に包まれましたが、そこには温かさと愛が溢れていました。百合の人生は終わりましたが、彼女の愛と教訓は次の世代に引き継がれ、永遠に生き続けることとなりました。
「お父さん。おばあちゃんが笑ってる。よかった。ずっと前から言ってたの
お母さんにまた会いたいって。何度も何度も。とうとう私がそんなの無理よ
って言っても全然聞かないのよ。でも本当だったんだわ。
ようやく夢がかなったわ。おばあちゃんの。」
「美咲、ほらハンカチだよ。涙をお拭き。よかったねおばあちゃんが幸せで。」
「ありがとう・・・・。パパ・・・・・」
美咲はおばあちゃんへの別れ際に小さな声で言った。
「おばあちゃんが正しかった。ごめんね。信用しなくて・・。
おばあちゃんのおかあさんと一緒に楽しくしてね」
美咲はお葬式の翌日の空で、おばあちゃんとおばあちゃんの二人が空の
高いところで、優しく手を取り合いながら、美咲に手をふっているのが見えた。
「美咲。おいで。車に乗るよ。誰に手を振っていたんだい。」
「内緒よ」
(美咲。二人は幸せそうだったね。)
(お母さん。お婆ちゃん。美咲は私が絶対守るからね。)
徹は車をスタートさせた。左手はバイバイをしながら・・・・・。
その左手には一粒のしずくが落ちていた。
美咲はシートで安らかに眠っていた。
お婆ちゃんとおばあちゃんの母と遊んでいる夢を。
2023-12-17 11:24:32



